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2025/07/22お知らせ
給湯器の逆止弁は必要?メリットやデメリットについて
給湯器の配管周りに設置されている「逆止弁(ぎゃくしべん)」。
普段あまり意識することはないかもしれませんが、実はこの部品、給湯器の性能や安全性に関わる重要な役割を担っているのです。

「そもそも逆止弁って何なの?」「本当に必要なの?」という方も多いのではないかと思います。

この記事では、給湯器の逆止弁は本当に必要なのか、取り付けることで得られるメリット・デメリットまで、合わせてご紹介していきます。



◯給湯器の逆止弁は必要?


給湯器の配管には「逆止弁」が取り付けられていることが多いですが、果たして本当に必要なのでしょうか?逆止弁の役割は、水が本来流れる一方向にのみ流れを許し、逆流を防ぐ仕組みを作る部品です。
給湯中に他の水栓が使用されると圧力が変動し、逆流が起こる可能性があります。それが給湯器内部に影響を与え、センサーや弁機構に異常を引き起こすリスクがあるため、逆止弁は機器の保護に役立ちます

また、混合水栓で温水と冷水の圧力差から逆流が発生すると、水温が不安定になるだけではなく、汚水混入や雑菌繁殖といった衛生面のトラブルにも繋がります。マンションなど複数世帯の配管では、他の住戸から逆流してくることを防ぐ必要もあり、逆止弁は安全対策として重宝されています。

一方で、逆止弁は必須というわけではありません。配管構成や使用環境によっては、単独配管で逆流のリスクが少なければ設置しなくても問題ないケースもあります。しかし、法令やメーカーの安全指針では、給水元栓直後に逆止弁付き止水栓を設けることが推奨されています。



◯給湯器の逆止弁のメリット・デメリット


給湯器の逆止弁は、配管内で起こりうる「逆流」や「圧力変動」を防ぐ重要な部品です。
以下では、逆止弁を取り付けることによるメリット・デメリットについてご紹介します。


・メリット


給湯器の配管に逆止弁を設置する最大のメリットは、水やお湯の逆流を防止することにあります。給湯中に別の蛇口を使うことで生じる圧力変動によって、冷水が温水ラインに逆流すると、設定温度に達しない、温度が急激に変化するなどのトラブルが起こります。逆止弁があればこれらを未然に防ぎ、温度の安定性や給湯器本体の保護にも繋がります。

また、ウォーターハンマー現象が軽減できる点もメリットと言えるでしょう。これは水の流れを急に止めたときに、配管内で水同士がぶつかり合い衝撃が発生する現象です。「ドンッ」とハンマーで叩いたような音が鳴ることから「ウォーターハンマー現象」と呼ばれており、配管や機器に大きなダメージを与える原因ととなるのです。逆止弁を設けることで、流れの逆戻りや急な圧力変化を抑制でき、ウォーターハンマーによるトラブルを軽減することが期待できます。

さらに、給湯器のセンサーや弁に余分な圧力がかかるのを防げるため、給湯器の寿命を伸ばしたり、故障のリスクを減らせるといった経済的なメリットもあります。


・デメリット


一方で、逆止弁を設置することのデメリットも存在します。まず、水圧や水量の低下が発生しやすくなることです。特に小口径配管では水圧が弱く感じるケースが多いです。水圧低下が気になる場合は、配管設計やバルブ選定時に考慮する必要があります。

さらに、圧力さにより逆止弁が頻繁に開閉を繰り返す“チャタリング”現象が起きることもあり、この場合は摩耗や寿命低下、シール部の劣化を引き起こします。ポンプ停止時や圧力変動が激しい場面では特に注意が必要です。

また、点検・清掃・交換の手間が増える点もデメリットです。内部にゴミやサビが溜まることで性能低下や閉止不完全が生じ、長期間放置すると水漏れの原因になる可能性があります。加えて、逆止弁単体では完全な止水機能がないため、緊密性が求められる配管には別途止水弁の併用が必要な場合もあります。



◯給湯器の逆止弁が故障した時の対処法


給湯器の逆止弁が劣化・故障すると、水漏れ・逆流・温度不安定・異音の発生などのトラブルが発生します。まずは症状に応じて異常の有無を確認し、可能であれば自力での交換を検討しましょう。ただし、専門知識のない方のDIYは危険ですので、専門業者に依頼して修理・交換してもらうのがおすすめです。

故障に気づいたら、まず元栓を閉めて配管内の水を抜くことから始めましょう。漏水や逆流が見られる場合は、モンキーレンチで旧逆止弁を取り外し、方向とサイズを確認して新品と交換します。取り付け後は元栓を開けて、逆止弁が正常に機能しているか忘れずにチェックしましょう。

ただし、作業がしづらい配管構成の場合やDIYでの対処に自信が無い方は、専門業者に依頼するのが安全です。依頼時には「給湯器の型番と設置年数」「発生しているトラブルについて」「元栓や逆止弁本体の形状、サイズや材質」これらの情報を伝えるとスムーズに対応してもらえるでしょう。



◯まとめ


今回は、給湯器の逆止弁は必要なのか、メリット・デメリットについて紹介してきました。

給湯器に取り付けられる逆止弁は、水の逆流を防ぎ、給湯器を保護する役割を担っています。また、逆流が起きると配管内の汚れた水が戻り、衛生面で大きなリスクを伴うため、複数の給湯設備を使用する家庭や高低差のある配管では重宝されます。ただし、使用環境によっては必須というわけではありません。

逆止弁を設置することで逆流の防止に加えて、ウォーターハンマー現象の軽減や給湯器の負担を抑えるメリットがあります。一方で、水圧や水量の低下が発生する可能性があること、メンテナンスの手間が増えることなどがデメリットとされています。

故障時はDIYで対処することができますが、作業がしづらい・自力での対処は苦手という方は、専門業者に依頼するのがおすすめです。

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