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2025/08/12お知らせ
据置型給湯器を選ぶ前に知っておくべき5つのデメリット
新築やリフォーム時、給湯器の選定は後回しにされがちですが、暮らしの快適さに大きく影響する設備のひとつです。特に、「給湯器設置型」は屋外に置くだけで設置できる手軽さから人気がありますが、見落とされがちなデメリットが潜んでいます。

導入後に「こんなはずではなかった…」と後悔しないためにも、事前に把握しておきたいことがいくつかあるのです。

そこでこの記事では、給湯器の基本や設置型を選ぶ前に把握すべき5つのデメリットなどをご紹介していきます。



給湯器据置型の基本


給湯器の設置方法には「据置型」と「壁掛け型」があります。それぞれ特徴が異なり、性能や使い勝手にも差が現れます。
以下では、給湯器の基本知識から両者の違い、屋外据置型のメリット・デメリットなどを解説します。


給湯器とは?その役割と基本知識


給湯器とは、水を加熱して温水として家庭に供給するための住宅設備であり、お風呂やキッチン、洗面所など、日常生活に欠かせない場面で活躍します。

主にガス・電気・石油などがあり、使用場所や住宅環境に応じて選ばれます。例えば、ガス給湯器は、使用中に水量を感知して燃焼を開始し、熱交換器によって水を瞬時に温めて供給する仕組みです。また、近年の給湯器には安全装置や温度制御センサーなどの機能が備えられており、子どもや高齢者がいる家庭でも安心して使えるよう設計されています。


据置型と壁掛け型の違いとは?


家庭用給湯器には大きく分けて「据置型」と「壁掛け型」の2つのタイプがあります。

据置型は地面や専用の台に置く形式で、壁に負担をかけることがなく、交換やメンテナンスも比較的しやすいのが特徴です。ただし、据置型は壁掛け型よりもサイズが大きく、ある程度の設置スペースが必要になるため、住宅のレイアウトに応じた判断が求められます。

壁掛け型は外壁やベランダの壁面に取り付けるタイプで、省スペースで見た目もスッキリしており、都市部の集合住宅などで多く採用されています。軽量かつコンパクトなため、設置工事も比較的スムーズです。


屋外据置型のメリットとデメリット


屋外に設置する据置型の給湯器には、いくつかのメリットがあります。
例えば、壁に直接取り付けないため外壁へのダメージがなく、壁を補強する工事も必要ありません。また、設置時にスペースを確保しているため、点検や修理時に作業がしやすいという利点もあります。しかしその一方で、設置にはある程度の広さが必要であり、周囲に障害物があると配管や排気に支障をきたす可能性があります。さらに、屋外という環境上、風雨・ホコリ・落ち葉などの影響を受けやすいです。



給湯器据置型の5つのデメリット


据置型給湯器は様々なメリットがある一方、導入前に知っておきたい注意点やリスクも少なくありません。
次からご紹介する給湯器据置型の5つのデメリットについて理解することで、後悔のない選択ができるでしょう。


設置スペースの制約について


据置型給湯器は壁掛け型と比較して本体が大きく、設置に広いスペースが必要です。配管が側面や背面から出る構造になっているため、本体の周囲にも余裕をもたせなければなりません。狭いスペースや通路、住宅の裏側などでは設置が難しいことも多く、設置予定場所の事前確認が必要になります。さらに、設置場所がコンクリートや水平でない地面の場合は、据置台や基礎工事が必要となることがあり、その分工事費用がかかります。

設置後にメンテナンスがしやすいかどうか、排気の向きが適切かといった点も事前に確認しておかないと、後々のトラブルに繋がる恐れがあります。


メンテナンスの難しさと定期点検の必要性


据置型給湯器は屋外設置が基本のため、雨風や土ぼこり、落ち葉などの影響を直接受けやすく、定期的な清掃や点検が欠かせません。また、地面に近い部分に設置されているため、湿気や水たまりによる錆びつき、配線・部品の劣化が起こりやすい傾向があります。さらに、据置型は機器の周囲に十分な作業スペースがないと、分解点検や部品交換がしづらく、修理やメンテナンスに時間がかかる場合もあります。

管理の手間や費用も含めて、据置型の特性を理解しておくことが大切です。


故障時の修理費用を考慮しよう


据置型給湯器は、壁掛け型よりも交換・修理の際に費用が高くなりがちです。
据置台の上に設置されているタイプでは、撤去や再設置時に据置台の調整や交換が必要になることがあり、その分の工賃や部品費用が発生します。
また、屋外という環境上、風雨や湿気の影響で経年劣化が進みやすく、本体や配管の破損が起こると、修理範囲が広がる可能性があります。給湯器本体の修理費用は内容にもよりますが、軽度な修理でも1~2万円程度、熱交換器などの主要部品が故障した場合は5万円以上になるケースもあります。


ガス給湯器と電気給湯器の利便性の違い


据置型給湯器はガス式・電気式どちらでも利用可能ですが、ガス給湯器と電気給湯器では利便性に差があります。ガス式は燃焼音や排気熱の影響を屋外でも感じやすく、寒冷地では凍結防止対策が必須になります。一方電気式は、静音で不完全燃焼などの危険が少ないですが、停電時に使えなくなるリスクもあります。

どちらを選ぶかは地域の気候や使用習慣、電力・ガスの契約状況などを踏まえた上での検討が必要になるでしょう。


据置型が選ばれにくい理由とは?


現在、多くの家庭で採用されているのは「壁掛け型」の給湯器です。これは、サイズがコンパクトで外観もスッキリしており、狭いスペースでも設置しやすいというメリットがあるためです。一方の据置型は大型であり、設置スペースの確保や配管の取り回しに手間がかかることから、導入のハードルが高いと感じられます。
また、壁掛け型に比べて流通している製品数が少なく、選べる機種やオプションも限られているため、選択肢が狭まっている点もネックです。加えて、近年ではエコジョーズやハイブリッド型などの高効率な壁掛けモデルが登場し、性能面や省エネ性でも据置型を上回るケースが増えています。

これらの理由から、据置型が主流から外れてきているのです。



給湯器の選び方と比較


給湯器は家庭のライフスタイルや住環境に応じて最適なタイプを選びましょう。
以下では、据置型と壁掛け型の選択基準、人気メーカーの代表機種比較、エコジョーズとエコキュートの違いなどを解説していきます。


据置型と壁掛け型の選択基準


給湯器を選ぶ際は、「据置型」と「壁掛け型」の違いを理解することが大切です。

据置型は地面に置くタイプで、建物の構造に依存せず設置できるのが特徴です。配管工事がしやすく、点検や交換が比較的簡単ですが、広めの設置スペースが必要で排気の方向にも注意が必要です。一方の壁掛け型は住宅の外壁に設置するため、コンパクトで省スペース。マンションや都市部の狭小住宅でも使いやすく、近年主流となっています。

ライフスタイルや設置場所の条件を総合的に考え、将来的なメンテナンス性も含めて選択するのが賢明です。


人気のメーカー比較(ノーリツ、リンナイ等)


人気メーカーの中から、ノーリツ・リンナイ・パロマの代表的な給湯器を一機種ずつご紹介します。

ノーリツ「GT‑C2472SAR BL」
屋外設置型・24号・エコジョーズ対応モデルで、自動湯はり・追い焚き・保温機能に加えて、スマホ連携機能なども搭載。省エネ性と操作性に優れ、家族世帯に人気です。

リンナイ「RUF‑UE2405AG」
同じくエコジョーズ対応の高効率モデル。ウルトラファインバブル技術を採用しており、洗浄力と節水効果の両立が可能。操作パネルも視認性が高く扱いやすいです。

パロマ「BRIGHTS PHシリーズ」
安全性を重視した設計が特長。壁面火災防止装置や異常燃焼防止機能などが搭載されており、高齢者や子どもがいる家庭にも安心です。


エコキュートとの比較ポイント


給湯器選びでは、ガス式(エコジョーズ)と電気式(エコキュート)の違いも押さえておきたいポイントでしょう。

ガス給湯器(エコジョーズ)は、瞬時にお湯を沸かせる即湯性が特長です。凍結防止機能などが充実しており、寒冷地でも安心して使用できます。ただし、不完全燃焼による一酸化炭素の発生や、ガス漏れによる爆発などの危険性があります。
一方の電気式(エコキュート)は、ヒートポンプ技術で空気の熱を利用し、深夜電力を使って貯湯する仕組みです。光熱費の節約が期待できる一方で導入コストが高めです。また、停電時に使えないといった制約もあります。


給湯器の費用に関する注意点


給湯器を導入する際の費用は、本体価格だけではありません。初期費用や長期的な維持管理コストを正しく理解しておかないと、後悔や不意の出費に繋がりかねません。


初期投資と工事費の見積り


給湯器を購入するときにまず気になるのが「本体価格」と「設置工事費」です。
本体価格は、シンプルなタイプなら10万円前後、機能が多いタイプや省エネ性能の高い「エコジョーズ」などになると、20万~30万円以上かかることもあります。さらに本体価格だけでなく工事費も加わります。工事費の相場は数万円程度ですが、古い給湯器の撤去費や、配管・基礎工事が必要になると、追加で数万円必要になるケースもあります。

見積もりを取るときは、本体・基本工事・追加工事・保証内容まで細かく確認し、全体の費用感を事前に把握しておくことが大切です。


維持管理にかかる費用とその見通し


給湯器は一度設置したら終わりではなく、使い続ける中で「ランニングコスト」や「メンテナンス費用」が発生します。例えば、都市ガスを使った給湯器では、1年間で約6~7万円のガス代がかかるのが一般的です。一方、省エネタイプの「エコジョーズ」なら年間のガス代が5万5千円~6万6千円ほどに抑えられるケースもあります。エコキュートを選べば、年間の光熱費を下げられますが、初期費用が高めになります。

長期間使用し続ける設備のため、先の費用も見越して計画することが大切です。



まとめ


今回は、据置型給湯器のデメリットについて解説してきました。

給湯器には「据置型」と「壁掛け型」の2種類があり、それぞれに設置場所や使い勝手の違いがあります。据置型はメンテナンスがしやすい反面、設置場所に制約が生まれやすいです。屋外設置のため風雨やホコリの影響を受けやすく、定期的な点検も欠かせません。

給湯器を選ぶ際は、家庭のライフスタイル、ランニングコストや維持管理費用も踏まえ、据置型・壁掛け型・エコジョーズ・エコキュートといった選択肢から最適なタイプを見極めることが大切です。

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